Oリングの選定や設計、使用などに必要な技術情報のまとめです。密封原理や製造方法をはじめとするOリングの基礎知識、原材料や寸法規格などのOリング選定に係る詳細資料、溝設計やつぶし代といったOリングを組み込む機器の設計に必要な情報、そして装着や保管といったOリング使用に関する取扱説明など、Oリングの基本から応用までをつぶさに解説いたします。多くの方々にとって役立つ情報であれば幸いです。
>>>Oリング(寸法・材質)
Oリングとは
Oリングとは、断面がOの形をした環状の機械部品で、主に流体(液体・気体・プラズマ)を密封する為の運動面シール(パッキン)、若しくは静止面シール(ガスケット)として使用されています。単純な形状であり、基本的な分類項は材質とサイズだけでありながら、省スペースで効果的な性能を発揮することが出来るOリングは、自動車や航空機、油空圧機器、更には液晶や半導体の製造装置などに至るあらゆる産業に於いて、世界で最も広く使用されているシールとして活躍し続けています。
Oリングのシーリング原理についてのまとめです。溝に装着されたOリングがゴムの反発力(ゴム弾性)によって対象物を密封する機構を、図解入りで解説いたします。
最も一般的なOリング製造方法である金型成形(プレス成形)について、ゴムコンパウンドの製作から製品の梱包に至るまでの製造工程を写真入りで紹介いたします。
大きな径のOリングでは、送り焼き(送り加硫)やつなぎ、接着といった特殊な製造方法を用いることが出来ます。それぞれの製法と性能について説明いたします。
Oリングの製造過程で必要となるゴムコンパウンドの製作について、工程内で使用する機械や検査の内容などを写真入りで紹介いたします。
Oリング(ゴム製品)に発生する不良の種類と、製造工程に於ける検査の種類及び方法について、写真を交えて解説いたします。
Oリングの製造過程で必要となる架橋(加硫)について、種類ごとのメカニズムや性能への影響を解説いたします。
ゴムが保有している伸縮性や弾力、衝撃吸収能力といった他の物質には無い特殊な性質について、簡単に触れます。
Oリングがシール材として機能する上で欠かすことの出来ないゴム弾性と呼ばれる性質について、微少変形領域と大変形領域の観点から解説いたします。
>>>Oリング(寸法・材質)
Oリングの選定(補足資料)
Oリングの選定では、Oリングの材質とサイズの正しい組み合わせを選択することが重要です。材質やサイズの種類や性能、規格値などの詳細は製品情報ページに記載されているので、そちらをご活用下さい。ここでは、材質やサイズの枠組み(原材料や規格の種類)、品質等級、ゴム材の物性・特性といったOリングの選定に係る補足資料を掲載いたします。
原料ゴム(ポリマー)と配合剤(架橋剤や充填材など)について、特性や役割を解説いたします。
JIS B 2401や主要メーカーによるゴム材質に係る様々な呼称を、規格材質、準規格材質、高機能材質、そして原材料(原料ゴム)の4種類に分けて掲載いたします。
Oリング寸法規格についての解説です。JIS規格をはじめとする公的な寸法規格を中心に、概要と互換規格を掲載いたします。
Oリングの表面欠陥と許容限度についてのまとめです。JIS規格が規定する欠陥の分類と品質等級ごとの許容限度を、図解入りで解説いたします。
Oリングのバリ(パーティングライン)についてのまとめです。製造に於けるバリの除去(仕上げ)工程を解説した上で、パーティングラインの影響や抑制方法を紹介いたします。
Oリングの物理的な性能についてのまとめです。相対的な判断が必要となる物性値について、相関関係やJIS規格に基づく試験方法、原材料との関係などを解説いたします。
Oリングの硬さについてのまとめです。硬度の選定やJIS規格に基づく試験方法、原材料との関係などを説明いたします。
Oリングの高温に対する耐性について、熱による劣化の仕組みやJIS規格に基づく評価方法、材質が保有する最高耐熱温度などを解説いたします。
Oリングの低温に対する耐性について、原材料による要因やJIS規格に基づく評価方法、材質が保有する耐寒限界温度などを掲載いたします。
Oリングの耐薬品性を判断する目安として、材質ごとの流体(液体や気体)に対する耐性を一覧で提示いたします。
Oリング(ゴム材質)が特定の液体に接触した際に発生する成分の溶出現象につき、溶出の原因と溶出物の種類、材質ごとの溶出性レベル、溶出の分析方法などを掲載いたします。
Oリング(ゴム材質)の耐プラズマ性(耐ラジカル性)について、分類や適切な材質選定などの大枠を掲載いたします。
Oリングの油類に対する耐性について、性能付与の要因や、材料系統別の油類各種との相性などを掲載いたします。
Oリングの大気や湿気といった環境に対する耐性について、オゾンクラックをはじめとする劣化の種類や仕組み、材料系統別の性能、原材料との関係などを解説いたします。
Oリングの耐圧性についてのまとめです。2つの現象(はみ出し・ブリスター)に係るOリングの耐久性を、材質性能を基軸に解説いたします。
Oリングの粘着や固着について、その低減方法のまとめです。効果が長時間持続するものと一時的なものとに分けて、様々な方法を紹介いたします。
Oリング(ゴム材質)をガス(気体)が通り抜ける性質についてのまとめです。要因解説の他、参考資料として測定データを提示いたします。
>>>Oリング(寸法・材質)
Oリングと設計
Oリングをシール材として適正に機能させる為には、Oリングの装着溝をはじめとして、最適な設計が必要です。溝設計のほか、Oリング線径に関する考え方や高圧力とバックアップリングについてなど、Oリングを導入する機器の設計に必要な資料を掲載いたします。
溝形状について構造と断面の種類を図解入りで解説し、それぞれに対応した溝寸法の規格値や推奨値を掲載いたします。
Oリングを装着する溝の加工に関して、溝部の金属材質や最適な表面仕上げ方法、面粗度の規格値を掲載いたします。
シリンダやピストンの角でOリングが傷つくのを予防する為の溝部の面取りについて、図解入りの解説と型番別の推奨値を掲載いたします。
Oリングの使用方法について、用途に応じた溝の形状を構造及び断面の種類から分類し、それぞれに於ける注意点などを図解入りで解説いたします。
Oリングのシール応力を判断する上で有効な指標であるつぶし代とつぶし率(圧縮率)について、基準値や推奨設定を記載いたします。
Oリングのつぶし代を確保する為に必要な圧縮力について、材質や寸法の種類別に測定したデータを掲載しています。
Oリングの圧縮永久歪みについて、圧縮永久歪み率の算出方法や線径との関係、Oリングの寿命を予測する方法などを、表や図解入りで解説いたします。
シール対象の圧力に負けてOリングが溝の隙間からはみ出してしまう現象に関して、Oリングの硬度と圧力、溝隙間に於ける相互関係や限界値を掲載いたします。
Oリングのはみ出し現象を防止する為の補助部材であるバックアップリングについて、使用方法や材質、形状などを図解入りで解説いたします。
>>>Oリング(寸法・材質)
Oリングの取り扱い
Oリングの性能を十分に発揮させる為には、Oリングを適切に取り扱う必要があります。使用や保管に際しての注意事項や、故障についての原因と対策などを掲載いたします。正しい知識に基づいた取り扱いで不必要な交換などを回避し、ひとつひとつのOリングを長時間に亘って快適に使用して頂きたいと思います。
Oリングを溝に組込む際の注意点やコツを、図解入りで解説いたします。
Oリングを保管する上での注意点やその理由を解説いたします。
Oリングの故障に係る現象を分類し、外観状態を図解した上で原因と対策について解説いたします。
Oリング(ゴム材)の表面に白い粉や液体がにじみ出てくる現象について、その原因や役割を解説いたします。
>>>Oリング(寸法・材質)
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