大口径Oリング

大口径Oリング(内径の大きなOリング)の選定では、寸法規格に必要なサイズのOリングが含まれていなかった場合でも、線径(太さ)と内径(若しくはOリング紐の長さ)を細かく指定することが容易です。通常の成形方法とは異なる大口径Oリング専用の成形方法を選択できるのがその理由で、個別の金型費用が発生しないことから少量生産に向いている他、高価なOリング材質を用いる際に成形不良による材料消失のリスクが分割できるなど、多くの利点が付随します。

[大口径Oリングのサイズ表 − 送り焼き (送り加硫)]

送り焼き(送り加硫)は、大口径Oリングの製造方法としては価格面や品質面で最も理に適っています。先述のような生産リスク軽減といった副次的な効果も高く、特にフロロパワーシリーズのような高級材によるOリング生産には有効です。下表が線径ごとの製作が可能な内径の最小値です。尚、最大値に上限はありません。

Oリング寸法.jpg
線径
(W)
最少内径
(ID)
線径
(W)
最少内径
(ID)
2 250 10.5 350
2.4 11
2.62 12
3 12.3
3.1 12.5
3.5 12.7
3.53 13
4 14
4.5 15
4.8 16
5 17
5.3 18
5.33 19
5.7 20
6 22
6.35 25 500
6.4 26
6.98 28
7 30
7.2 32
7.5 35
8 36
8.4 38
9 (単位:㎜) 
9.5
10

 

※一部材質では最小内径が異なる場合もございます。
※ここに記載されていないサイズでも製作可能な場合がございますので、お問い合わせください。

 

[大口径Oリング − 送り焼き以外の製法]

近似サイズOリングの伸張や加硫接着、つなぎ(接着)は、価格面や納期面に優れる大口径Oリングの製造方法です。但し、品質を重視するのであれば前述の送り焼き製法を選択するべきなので、使用条件や状況からそれら製法で製作されたOリングをお求めの場合は別途お問い合わせ下さい。

>>>種類(材質と寸法)