Oリングの故障 (不具合の原因と対策)

Oリングの故障に係る現象を分類した技術資料です。様々な不具合の外観状態を図解したうえで、原因と対策について解説いたします。使用環境(温度、圧力、接触流体など)に対してOリング選定溝の寸法設定といった設計面、若しくは使用方法保管方法といった取扱方法が不適切であると、Oリングは破損してシール機能を失い、漏れなどが発生してしまいます。不具合事象を正しく理解して、問題を解決したり未然に防いだりする為にお役立て下さい。尚、Oリング自体の不具合については、外観基準、並びに不良と検査を参照して下さい。

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外観 原因 対策
現象 状態

Oリングがねじれて変形している。 Oリング ねじれ 150.jpg

@ 装着時にねじれた。

A 摺動面の粗さが均一でなかった。

B 運動速度が速かった。

C 偏心運動をしていた。

装着方法を改善(グリスの塗布など)する。

A 摺動面の仕上げを改善する。

リップパッキンに変更する。

C 偏心運動をなくす。

Oリングが部分的に切り取られ、えぐられている。
Oリング むしれかじり 150 2.jpg @ 装着時に穴部や軸部で欠損した。
A 装着時にねじ山などで欠損した。

@ 取付け部の面取りを改善する。

A 装着方法を改善(治具の使用など)する。

れ 

Oリングがつぶし代の分だけ切り取られ、えぐられている。

@ Oリングの線径に対して浅い溝に無理な装着をした。

@ 溝寸法を変更する。

Oリングの内周または外周面が桂剥きされたようになっている。  Oリング はみ出し 150.jpg

@ 圧力条件(高圧)に対して耐圧性能が低かった。または溝部の隙間が影響した。

@ 以下を複合的に検討する。

はみ出し詳細

A) Oリング材質硬度を見直す。

B) 溝部の隙間を見直す。

C) バックアップリングを併用する。

Oリングが溝の断面形状にならって変形している。  Oリング へたり 150.jpg

@ つぶし代や温度条件(高温、若しくは低温と高温を繰り返して使用)が影響した。

@ 以下を複合的に検討する。

A) Oリング材質を変更する。

B) 溝寸法を変更する。

C) 温度条件を緩和(シール部分の冷却など)する。

Oリングが硬くなり、曲げると簡単に亀裂が入る。  Oリング 硬化 150.jpg @ 温度条件(高温)に対して耐熱性能が低かった。
A シール対象に対する耐薬品性能が低かった。
@ Oリング材質を変更、若しくは温度条件を緩和(シール部分の冷却など)をする。
A Oリング材質を変更する。

Oリングが全体的に軟化して膨張し、ぷよぷよになっている。  Oリング 膨潤 150.jpg

@ シール対象に対する耐油性能耐薬品性能が低かった。

A 機器を軽油やガソリンなどで洗浄した。

@ Oリング材質を変更する。

A 洗浄剤が残らないように除去する(可能ならOリングごと洗浄を行わない)。

  Oリングの内周または外周面に傷がついている。 傷3 150.jpg
@ 装着時にねじ山などで傷つけた。 @ 装着方法を改善(治具の使用など)する。

Oリングの表面全体に細かい亀裂が生じ、ひび割れたようになっている。  Oリング オゾンクラック 150-2.jpg

@ 環境(オゾン発生箇所や外気と接触など)に対して耐候性能が低かった。

@ Oリングの材質を変更する。

A Oリングが直接外気に触れ難いようにする。

A) 保管方法を改善する。

B) Oリング表面にグリスなどを塗布する。

Oリングが全体的に擦り減っている。  Oリング 摩耗 150.jpg

@ 摺動面が粗かった。

A 潤滑が不十分であった。

B つぶし代が大き過ぎた。

@ 摺動面の仕上げを改善する。

A 十分な量の潤滑剤を使用する。

B 溝寸法を変更する。

Oリングが部分的に擦り減っている。  Oリング 摩耗 150.jpg @ 摺動面に傷があった。
A ごみや金属粉などの異物が混入していた。
@ 摺動面の仕上げを改善する。
A 洗浄して異物を除去し、フィルターやダストシールを使用する。
SAKURA-8.jpg

 

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