Oリング取付部の面取り (テーパー溝)

Oリング取付部(穴部と軸部)の面取りについてまとめた技術資料です。Oリング装着の際にシリンダやロッドの角がOリングを傷付けてしまうのを予防する為、面取りを施す必要があります。その注意点や規格別の面取り寸法の推奨値を掲載いたしますので、Oリング選定や設計の参考にお役立て下さい。

 

Oリング取付部の面取り寸法の推奨値

Oリングの取付部の面取り(シリンダ).jpg
Oリングの取付部の面取り(ロッド).jpg

装着時の軸の傾きによるOリングのかじりを防止する為に、L寸法を (G+b) 以上に設定することをお奨めいたします。

Oリング寸法規格 線径 a最少 b
P規格 JASO G規格 S規格 SS規格 15°の場合

30°の場合

P2〜P10 1003〜1035       1.9 0.9 3.4 1.6
P10AP22 20102071       2.4 0.9 3.4 1.6
P22AP50 30223150       3.5 1.1 4.1 1.9
P48AP150         5.7 1.3 4.9 2.3
P150AP600         8.4 1.5 5.6 2.6
    G25G145      3.1 1.1 4.1 1.9
    G150G600     5.7 1.3 4.9 2.3
      S2S22   1.5 0.9 3.4 1.6
      S22.4S150   2.0 0.9 3.4 1.6
        SS005SS200 1.0 0.9 3.4 1.6

(単位:mm)

Oリングの用途がピストンシールの場合、Oリングが摺動する部分に小孔(圧力出入孔などの横穴)を設置しないで下さい。また、シリンダへのロッド挿入時にOリングが小孔を通過しなければならない場合は、以下のような面取りを施したりプラグを使用したりすることで損傷を防いで下さい。

Oリング取付部の面取り(小孔)
Oリング取付部の面取り(面取り)


Oリング取付部の面取り(プラグ).jpg