PTFE(テフロン/フッ素樹脂/4F)の概要

Oリング材質としてのPTFE(テフロン/4フッ化エチレン樹脂)は、テフロンの通称で広く知られ、非常に高い表面潤滑性と極めて優れた耐薬品性から幅広い分野で重用されています。ゴム材質のような柔軟性や復元性は有りませんが、クリープ特性によりシール面への追従性が高く、また同特性によるシール応力の低下は短時間で起こってその後は僅かなので、ガスケットとして使用されるOリングでは一定の機能を果たすことが出来ます。但し、シール材としての性能はゴム材質と比較して圧倒的に劣り、また伸縮性が無いことから溝構造によっては取り付けられないことがあります。汎用のゴム材質には無い耐薬品性や耐熱性の観点からPTFEを選択している場合は、高機能ゴム材質(フロロパワーシリーズ)の検討を推奨いたします。

 * Oリング以外でも様々な形状の製作が可能ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。

>>>材質の一覧(ラインナップと性能)
>>>材質名称の対比(規格/メーカー)

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化学構造

4フッ化エチレンと呼ばれ、結合力の強いC-F結合のみで構成されていること、更には架橋点を持たない樹脂であることから外的な影響を受け難い材質で、耐熱性や耐薬品性に極めて優れています。

 

関連する法規制等

  • 食品衛生法(厚生労働省告示第595号 旧厚生省告示第370号 ゴム製の器具又は容器包装)に適合しています。
  • UL規格(Underwriters Laboratories)の燃焼性分類では94V-0(最も自己消化性に優れる)に属します。
  • RoHS指令10物質(Pb, Cd, Hg, Cr6⁺, PBB, PBDE, DEHP, BBP, DBP, DIBP)の含有量は閾値以下です。
  • REACH規制対象物質の意図的添加はいたしておりません。
  • TSCA PBT5物質(DecaBDE、2,4,6-TTBP、PIP(3:1)、HCBD、PCTP)の意図的な添加は行っておりません。

PTFE(テフロン/フッ素樹脂/4F)の特性値や物性値

PTFEの物性値

試験種類 項目 PTFE
機械特性 硬さ (ショア) D50~55
引張強さ (MPa) 13.7~34.3
伸び (%) 200~400
圧縮強さ (MPa) 11.8
熱的特性 熱変形温度18.1MPa (℃) 55
比熱 (J/kg・K) 100
線膨張係数 1.0×10-6

使用温度範囲

推奨値は-150~250℃です。但し、最高温度域に於ける連続使用では、特性の劣化が顕著になります。また、最低温度域ではクリープ性能が極端に下がります。ご注意下さい。

 

圧力特性

推奨最高圧力は0.5MPaです。基本的に復元性が少ないので圧力変動が多いと漏れが発生しやすくなります。

 

耐薬品性

殆ど全ての薬品に耐性があり、あらゆる薬品に使用できます。Oリングの耐薬品性 (接触流体と材質の適合性)にてより多くの液体や気体に対する耐性の一覧を掲載しておりますので、下表と併せて参考にして下さい。

薬品名 耐性 薬品名 耐性
アセトアルデヒド ◎ ジメチルアセトアミド ◎
アセトン ◎ ジエチルエーテル ◎
アニリン ◎ 重油 ◎
アンモニア水 ◎ シンナー ◎
IPA ◎ スピンドル油 ◎
エタノール ◎ 100℃水蒸気 ◎
エチレングリコール ◎ テトラクロロエチレン ◎
エチレンジアミン ◎ テトラヒドロフラン ◎
N-メチル-2-ピロリドン ◎ 灯油 ◎
エマルジョン系作動油 ◎ トリクロロエチレン ◎
塩酸 ◎ トルエン ◎
エンジン油 ◎ 動物油 ◎
王水 ◎ ブチルアセテート ◎
過酸化水素水 ◎ フッ酸 ◎
苛性カリ ◎ フレオンR134a ×
苛性ソーダ ◎ 不活性フッ素オイル ×
ガソリン ◎ ブレーキフルード(エーテル系) ◎
カップグリス ◎ ヘキサン ◎
ギア油 ◎ ベンゼン ◎
キシレン ◎ ホルマリン ◎
軽油 ◎ マシン油 ◎
クロロホルム ◎ 水 ◎
ケロシン ◎ 水系切削油 ◎
酢酸 ◎ メタノール ◎
酢酸エチル ◎ MEK ◎
硝酸 ◎ メチルイソブチルケトン ◎
植物油 ◎ モノエタノールアミン ◎
次亜塩素酸ソーダ ◎ ラッカー ◎
ジオキサン ◎ りん酸エステル系作動油 ◎
四塩化炭素 ◎ 硫酸 ◎
ジクロロメタン ◎ リチウムグリス ◎
シリコングリス ◎ 鉱油系冷凍機油 ◎

◎:使用可 〇:多少の影響有り △:あまり推奨しない ×:使用不可

注)上記は参考データです。温度や圧力、その他の条件によって使用可否は変化します。

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PTFE(テフロン/フッ素樹脂/4F)の使用について

Oリングとしての主な使用箇所

  • メカニカルシールの固定環シール
  • ケミカルバルブの固定シール
  • ケミカルポンプのハウジング
  • 腐食ガスの配管継手
  • 産業用設備の密閉箇所

 

取扱注意点

  • 線膨張係数が大きいので温度変化の大きい場所に保管しないで下さい。寸法変化や歪みが発生する場合が有ります。
  • 負荷が掛からない状態で保存して下さい。伸長や圧縮状態で保存すると変形や亀裂が発生しやすくなります。
  • 推奨温度や圧力を超えてのご使用は、急激な劣化を起こします。ご注意下さい。
  • 適さない流体との接触には十分注意して下さい。

 

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