オイルシールの製造方法

オイルシールの製造工程を紹介いたします。一般的なオイルシールの造り方について、大まかな流れを写真入りで掲載しています。製作中の製品で納期の目安を考える場合などに、オイルシールの基礎知識として参考にして下さい。

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オイルシールは、その構造に於いてリップ部のゴム材質以外にも、バネ及び金属環といった金属材質による構成部品を含みます。その為、大凡の製造工程はOリングの造り方と同様ながら、異なる工程を挟んでいます。また、プレス工程ではゴム生地を金属環と一体で成形することから、成形時のゴム収縮率なども、Oリングのような補強材を含まないゴム製品とは異なります。

ゴムコンパウンド(ゴム生地)の製作(素材の配合・混練り)

原料ゴムと配合剤を練り合わせて、ゴムコンパウンドを造ります。

配合
混練

分出し・裁断

プレス工程で金型にセットし易くする為に、ゴムコンパウンドの形と重量を整えます。

分出し
裁断

金属環の前処理

金属環に表面処理剤を施し、熱をかけて定着させます。

表面処理剤
熱定着

プレス成形

金型に前述のゴムコンパウンドと金属環をセットし、熱と圧力をかけて一定時間プレスして加硫と成形を促します。

プレス成形1
プレス成形2

仕上げ

金型から半製品を取り出し、バリを除去します。

仕上げ1
仕上げ2

二次加硫

未反応成分を除去して物性を安定させる為、加熱処理(ベーキング)を行います。

二次加硫

バネの取り付け

型式に応じ、バネを取り付けます。

バネ取付

検査

基準に従って外観検査を行います。

外観検査

包装

損傷や変形、異物混入などがないように定められた基準で梱包し、トレーサビリティーを確保する為の重要記録でもある製品ラベルを貼付します。